2023/7/21 第3回 Knot Program アウトカム評価の重要性と愛されるクリエイティブの極意

 2023年7月18日(火)、実践型のインパクト起業家育成プログラム「Knot program(ノットプログラム)」の第3回定例会が開催されました。石井洋介さん(株式会社omniheal 代表取締役)、木野瀬友人さん(株式会社omniheal)、藤本修平さん(静岡社会健康医学大学院大学 准教授)の3名を講師に迎え、5組の起業家チームは、事業作りに欠かせない「愛されるプロダクトの要点」やヘルスケアサービスの「アウトカム評価」について学びを深めました。本記事では、第3回定例会での課題発表や講義の様子をお伝えします。

【イベント概要】

インパクト起業家育成プログラム「Knot Program」第3回定例会

主催:株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ、おうちの診療所 Presented by 東京ウェルネスインパクトファンド
日程2023年7月18日(火)19:00〜20:30
開催場所オンライン
内容課題発表:テーマ「愛されるプロダクトの要点:ロゴとキービジュアルを作ってみよう!」講義:テーマ「ヘルスケアサービスのアウトカム評価」
参加者<起業家> ※敬称略、順不同1) 深澤裕之(Nurse and Craft合同会社 代表社員)2) 叶卓史(株式会社norths CEO)3) 川﨑淳子(株式会社 flagMe COO)4) 近藤奈央 / 三野宏之5) 田中圭(株式会社セラピア 代表取締役)<講師>石井洋介(株式会社omniheal代表取締役 / おうちの診療所中野 院長)木野瀬友人(株式会社omniheal)藤本修平(静岡社会健康医学大学院大学(静岡SPH)准教授)<メンター / スタッフ>青木武士(キャピタルメディカ・ベンチャーズ) 後町陽子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)堅田瑠那(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)河村由実子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ) 甲 浩子(おうちの診療所)横田達之(おうちの診療所)和田誠一郎(マネックスベンチャーズ)

【講師紹介】

石井洋介(株式会社omniheal代表取締役 / おうちの診療所中野 院長

2010年高知大学卒。消化器外科医として手術をこなす中で、大腸癌などの知識普及を目的としたスマホゲーム「うんコレ」の開発・監修、「日本うんこ学会」の設立を行う。厚生労働省医系技官や経営コンサルタント等を経て現職。おうちの診療所目黒、秋葉原内科saveクリニックにて共同代表を務める。著書に『19歳で人工肛門、偏差値30の僕が医師になって考えたこと』(PHP研究所、2018年)など。

木野瀬 友人氏株式会社omniheal

連続起業家。技術の実用化に興味を持ち、慶應義塾大学総合政策学部にて人工知能とサイバーセキュリティーの研究をはじめ多様な先端領域に触れる。2005年、当時ドワンゴ会長の川上量生氏、2ちゃんねる管理人西村博之氏とともに株式会社ニワンゴを設立、エンジニアリングスキルのある取締役としてニコニコ動画の周辺サービスの企画・開発に従事。連続起業家として事業の価値に向き合い、経営から開発までを見通す人材としてプロダクト開発に従事。グローバルVCのAntlerではパートナーとして日本拠点の立ち上げ、技術シーズの商用化および技術者の活躍推進など、民間の立場から日本の科学技術振興を担った。VR Creative Award 2018 ファイナリスト、第29回日本緑内障学会 優秀学術展示賞受賞、経済産業省 ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2019 アイデア部門 優秀賞受賞、アルスエレクトロニカ栄誉賞受賞

藤本修平氏(静岡社会健康医学大学院大学(静岡SPH)准教授)

スタートアップ、総合商社グループでヘルスケア関連のアプリ・店舗・AIの開発責任者を歴任。研究分野は、ヘルスケアビジネスのマーケティングリサーチ、ロジックモデル評価など。

【タイムライン】

19:00〜19:05    イントロ / 講師紹介
19:05〜19:40    課題発表+質疑応答「愛されるプロダクトの要点:ロゴとキービジュアルを作ってみよう!」
講師:石井洋介氏、木野瀬 友人氏
19:45〜20:15    講義「ヘルスケアサービスのアウトカム評価」
講師:藤本修平氏
20:15〜20:30    質疑応答・クロージング

【課題発表】

 定例会の前半は、5組の起業家チームによる以下の課題発表からスタートしました。課題は、第2回(6月20日)の講義終了後に講師の石井さんと木野瀬さんから出題されたものです。
課題:事業のキービジュアルを作ってみよう!以下の観点を含めて、3分で説明してください。
・このキービジュアルを見てもらう相手
・このクリエイティブにした意図
・このクリエイティブが目に留まる理由
・相手に伝えたいメッセージ/どのようなどう行動を促すものか
 どの成果物も、事業の上位概念をしっかりと整理した上でクリエイティブに落とし込まれていました。起業家の中には、ターゲット顧客にヒアリングしながらビジュアルをブラッシュアップした方もいました。
3分間の発表を行った後は、石井さんと木野瀬さんからそれぞれコメントがありました。キービジュアルがさらに磨かれるようなワンポイントアドバイスや、作り方のコツが伝えられました。

【講義:ヘルスケアサービスのアウトカム評価】

 定例会後半は、講義パートです。講師の藤本修平さんは、静岡SPHで行動医科学やヘルスコミュニケーションを専門に研究しながら教鞭をとっています。また、これまで多くのヘルスケアビジネスのマーケティングリサーチやロジックモデル評価に関わられてきました。今回は、ヘルスケアビジネスにおけるアウトカム評価の重要性や考え方、設計手法、分析などについて丁寧にお話いただきました。
 講義では、ヘルスケアスタートアップのロジックモデルやPay for success(PFS)※ モデルを用いた実例も示され、解説がありました。
 5組の起業家チームは、第1回の合宿でセオリーオフチェンジ・ロジックモデルの作成に取り組みましたが、今回の講義によって当時の学びがより深まったようです。
最後は、藤本さんから「技術や科学、その開発や社会実装が、いつ・誰を真に幸せにするか?」というメッセージが伝えられ、講義が締めくくられました。
※ Pay for success(PFS):成果連動型民間委託契約方式。国又は地方公共団体が、民間事業者に委託等して実施させる事業のうち、その事業により解決を目指す行政課題に対応した成果指標が設定され、地方公共団体等が当該行政課題の解決のためにその事業を民間事業者に委託等した際に支払う額等が、当該成果指標の改善状況に連動するもの

【まとめ】

 今回の定例会では、愛されるプロダクトの要点を押さえることを目的に、事業のキービジュアル作成に関する発表を行いました。また、ヘルスケアサービスのアウトカム評価に関する講義を通して、アウトカム評価の重要性や考え方について学びました。次回の第4回定例会までの約3週間、5組の起業家チームは事業のロジックモデルを整理しながら、アウトカム評価に関する課題に取り組みます。
 11月18日の最終成果発表会までに、どのような事業に磨き上げられるか楽しみですね。メンターや運営メンバーも全力でサポートしていきます!
プログラムの様子は、こちらのサイト内で適宜配信してまいります。また、キャピタルメディカ・ベンチャーズのTwitterや、SHIPのTwitterでもプログラムの様子は配信していきますので合わせて御覧ください。
【文=河村由実子】