2023/3/31 ウェルネス領域の課題解決を図る『東京ウェルネスインパクトファンド』を組成
~IMMを通したインパクト志向のスタートアップの投資支援を実施~
2023年3月31日
株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ
株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ(東京都千代田区、代表取締役 青木 武士)は、虎ノ門インパクトキャピタル合同会社(以下、TIC)を通じ、『東京ウェルネスインパクトファンド(以下TWIF)』組成に向けた1次募集を完了し、投資活動を開始することをお知らせします。
TWIFは、ウェルネス領域での課題解決を図るインパクト志向のスタートアップを投資対象とし、企業価値向上のためのIMM(Impact Measurement and Management)を通して起業家を伴走支援いたします。また、投資活動と並行して、目標運用額に向けて、引き続きファンド出資者の募集を行って参ります。
- ファンド設立の背景
TWIFは東京都のソーシャルインパクト投資ファンド事業において、TICが運営事業者として採択されたことから始まりました。高齢社会の進展や健康に対する意識の高まりなどにより、社会全体としてウェルネス重視の流れが形成されています。健康的な生活習慣の重要性が再認識され、医療費の削減や生産性の向上などが期待されています。ウェルネス領域での課題は多岐にわたっており、様々な観点から課題を解決するスタートアップが必要とされております。また、投資家サイドでもこのような課題解決型のスタートアップを支援するために、財務的なリターンと社会的リターンを創出することを目的としたインパクト投資が注目され始めております。一方、国内のインパクト投資はまだ黎明期にあり、特にスタートアップ×インパクト投資の領域では開発段階にあります。したがって、インパクト志向のスタートアップ投資を加速させるためにも、インパクト投資の実践と実績が重要になると考えています。
このような背景から組成されたTWIFは、スタートアップ×インパクト投資を実践することで、ウェルネス領域の課題解決をテーマに、課題解決実践者の創出とファンド利益の確保、そして個人からのインパクト投資へのお金の流れを生み出して参りたいと考えております。
- 投資対象領域
TWIFはウェルネスを投資対象領域としています。ウェルネスとは、身体的、精神的、社会的に健康で安心な状態(Global wellness Institute:GWI, 2015)であると定義されていることから、具体的には、以下の4つの領域における国内の課題解決を図るスタートアップへ投資します。
- 投資手法(IMMの実践)
上記のウェルネス領域で投資先の事業を成長させるためには、投資先のターゲット顧客が便益を獲得できるためのアウトカム(成果)を出し続けることが重要だと考えております。このアウトカム創出こそが投資先の競争優位となり、事業利益を生み出す源泉になります。ただし、ウェルネス領域における真のアウトカム創出には中・長期的な視点が必要であり、目標までの登り方を投資先の事業特徴に合わせてマネジメントすることが重要だと考えています。TWIFが行うIMMは、事業目標達成のプロセスマネジメント(現状把握 → ゴール設定 → 現状とゴールのギャップ把握 → ゴールまでの登り方を計画 → 実践 → 修正計画 →実践)であり、投資先スタートアップの事業プロセスに伴走支援する手法です。
TWIFでは本質的な顧客価値を追求するスタートアップに対し、下記IMM実践プロセスを通じたハンズオン支援することで、企業価値を高め、投資リターンを最適化するインパクトIPOやExit to Community(イグジット トゥ コミュニティ)などのレスポンシブル・イグジットにつなげます。
- ファンド概要及び今回参加LPの皆様
ファンド名 | 東京ウェルネスインパクト投資事業有限責任組合 |
無限責任組合員(GP) | 虎ノ門インパクトキャピタル合同会社 |
有限責任組合員(LP) | 1stクローズ参加者|東京都、マネックスグループ株式会社、明治安田生命保険相互会社 2ndクローズに向けて、金融機関、事業会社などが参加予定 |
現在募集額 | 現状、31億円(100億円の運用額を目指し引き続きLP出資者を募集) |
ファンド運用期間 | 2023年2月24日から2032年12月31日まで(10年間+5年延長) |
投資ステージ | シード、アーリー期からレイター期まで |
投資額 | 500万円から5億円程度 |
- 虎ノ門インパクトキャピタル合同会社について
虎ノ門インパクトキャピタル合同会社は、ウェルネス領域においてインパクト投資を実践する株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズとファンド運営体制が充実しているマネックスベンチャーズ株式会社との共同運営です。
関係ニュース|
用語説明|
- インパクト投資|社会的、環境的な問題解決に焦点を当て、財務的なリターンとともに社会的なインパクトを創出することを目的とした投資。社会や環境にポジティブな影響を与える企業の事業発展を促進することを目的とする(※1)
- IMM|インパクト測定・マネジメント(Impact Measurement and Management)の略。インパクト投資において、社会的・環境的な問題解決に向けた目標(インパクト)を定め、その目標を達成するための戦略を策定し、運営・評価を行うプロセス(※2)
- Responsible Exit(レスポンシブル・イグジット)|インパクト投資家のExit目標において、自身の経済的リターンに加えて、投資先のビジネスモデルの価値を理解し、持続的な社会インパクトを産み出す成長のビジョンを共有される方々に対して、保有株式を売却することを指しており、具体的にはインパクトIPOやExit to Community(イグジット トゥ コミュニティ)などがあります。投資先の志向する社会的インパクトを継続的に生み出すものなのか、などを調査確認し(ExitインパクトDD)、Exitします(※3)
- インパクトIPO|レスポンシブル・イグジットの一環で、①ポジティブなインパクトの創出を意図している企業が、インパクトの測定およびそのマネジメント (Impact Measurement & Management, IMM)を適切に実施していることを示しながら、IPO を実現すること。さらに、②IPO に 際して、インパクトの追求と IMM を継続的に実施できるよう、当該企業を取り巻くステークホルダーに対して、インパクトおよび IMM の状況を説明し、インパクト志向の資金提供者からの資金調達をめざすことで、企業価値の向上を図ること(※4)
- Exit to Community|レスポンシブル・イグジットの一環で、インパクト投資家が投資先の社会的インパクトを最大化することを目指すために、投資先企業と協力してExit先の選定する取り組みで、そのExitが投資先の社会的インパクトを継続的に生み出すものなのか、などを調査確認(ExitインパクトDD)し、保有株式を社会インパクトの増大が見込まれる事業ステークホルダー(ユーザー、従業員、顧客、アライアンス先など)に譲渡すること
【出所】
※1 GSG国内諮問委員会 https://impactinvestment.jp/impact-investing/about.html
※2 GSG国内諮問委員会「インパクト投資におけるインパクト測定・マネジメント実践ガイドブック」より抜粋
※3 キャピタルメディカ・ベンチャーズ 「投資先社会インパクトの最大化を図る為のレスポンシブル・イグジットを実行」より抜粋
※4 社会変革推進財団「インパクトIPO実現・普及に向けた基礎調査」より抜粋
株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ|
創立 :2016年11月11日
代表者 :代表取締役 青木 武士
所在地 :東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビルディング 19階
事業内容:ベンチャーキャピタル事業
資本金 :100百万円
マネックスベンチャーズ株式会社について|
創立 :2005年11月11日
代表者 :代表取締役 和田 誠一郎
所在地 :東京都港区赤坂1-12-32 アーク森ビル25階
事業内容:ベンチャーキャピタル事業
資本金 :100百万円
本件に関するお問い合わせ|
株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ 嵯峨 info@vc-cmv.com
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