2023/6/26 第2回 Knot Program 適切な課題設定を行い愛されるクリエイティブを生み出そう!

 2023年6月20日(火)、実践型のインパクト起業家育成プログラム「Knot program(ノットプログラム)」の第2回定例会が開催されました。大久保亮さん(株式会社Rehab for JAPAN 代表取締役社長CEO)、石井洋介さん(株式会社omniheal 代表取締役)、木野瀬友人さん(株式会社omniheal)の3名を講師に迎え、5名の起業家たちは、事業作りに欠かせない「課題の深掘り」や「プロダクト開発」について学びを深めました。本記事では、第2回定例会での課題発表や講義の様子をお伝えします。

【イベント概要】

インパクト起業家育成プログラム「Knot Program」第2回定例会

主催:株式会社キャピタルメディカ・ベンチャーズ、おうちの診療所 Presented by 東京ウェルネスインパクトファンド
日程2023年6月20日(火)19:00〜20:30
開催場所オンライン
内容課題発表:テーマ「課題・解決策フィット」講義:テーマ「プロダクト開発」
参加者<起業家> ※敬称略、順不同1) 深澤裕之(Nurse and Craft合同会社 代表社員)2) 叶卓史(株式会社norths CEO)3) 川﨑淳子(株式会社 flagMe COO)4) 近藤奈央 / 三野宏之5) 田中圭(株式会社セラピア 代表取締役)<講師>大久保亮(株式会社Rehab for JAPAN 代表取締役社長 CEO)石井洋介(株式会社omniheal代表取締役 / おうちの診療所中野 院長)木野瀬友人(株式会社omniheal)<メンター / スタッフ>青木武士(キャピタルメディカ・ベンチャーズ) 後町陽子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)嵯峨京子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ)河村由実子(キャピタルメディカ・ベンチャーズ) 甲 浩子(おうちの診療所)横田達之(おうちの診療所)和田誠一郎(マネックスベンチャーズ)

【講師紹介】

大久保 亮(株式会社Rehab for JAPAN 代表取締役社長 CEO)

1987年11月18日長崎県壱岐市生まれ。リハビリ養成校を卒業後、通所介護事業所や訪問看護ステーションにて在宅リハビリテーションに従事。働きながら法政大学大学院政策学修士を取得。要介護者、介護現場で働く人、地域住民まで、介護に関わるすべての人が安心していきいきと活躍し続けられる世界の実現を目指して2016年6月株式会社Rehab for JAPANを創業。「リハプラン」を開発。日本介護協会関東支部副支部長。

石井洋介(株式会社omniheal代表取締役 / おうちの診療所中野 院長

2010年高知大学卒。消化器外科医として手術をこなす中で、大腸癌などの知識普及を目的としたスマホゲーム「うんコレ」の開発・監修、「日本うんこ学会」の設立を行う。厚生労働省医系技官や経営コンサルタント等を経て現職。おうちの診療所目黒、秋葉原内科saveクリニックにて共同代表を務める。著書に『19歳で人工肛門、偏差値30の僕が医師になって考えたこと』(PHP研究所、2018年)など。

木野瀬 友人氏株式会社omniheal

連続起業家。技術の実用化に興味を持ち、慶應義塾大学総合政策学部にて人工知能とサイバーセキュリティーの研究をはじめ多様な先端領域に触れる。2005年、当時ドワンゴ会長の川上量生氏、2ちゃんねる管理人西村博之氏とともに株式会社ニワンゴを設立、エンジニアリングスキルのある取締役としてニコニコ動画の周辺サービスの企画・開発に従事。連続起業家として事業の価値に向き合い、経営から開発までを見通す人材としてプロダクト開発に従事。グローバルVCのAntlerではパートナーとして日本拠点の立ち上げ、技術シーズの商用化および技術者の活躍推進など、民間の立場から日本の科学技術振興を担った。VR Creative Award 2018 ファイナリスト、第29回日本緑内障学会 優秀学術展示賞受賞、経済産業省 ジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2019 アイデア部門 優秀賞受賞、アルスエレクトロニカ栄誉賞受賞

【タイムライン】

19:00〜19:05    イントロ
19:05〜19:40    課題発表+質疑応答「課題・解決策フィット」
講師:大久保亮氏
19:45〜20:15    講義「プロダクト開発」
講師:石井洋介氏、木野瀬 友人氏
20:15〜20:30    質疑応答・クロージング

【課題発表】

 5名の起業家たちは、前回(5/20)の講義終了後に講師の大久保さんから出題された、以下の課題に1ヶ月間取り組みました。
あなたが解決したいビジネス課題を、以下のポイントを含めて語ってください。
・あなたのお客さんの課題(理想とする姿・状態)は何ですか?
・お客さんの課題解決に向けた問題点は何ですか?
・今、そのお客さんの課題を解決している代替手段はなんですか?
・自分達の提供価値は何ですか?
 3分間の発表を行った後、大久保さんやメンター陣からコメントがありました。改めて、お客さんの課題と問題を切り分けて考えること、課題の解像度を高めていくことの重要性が伝えられました。

【講義:プロダクト開発】

 医療現場で医師として働く傍ら、スマホゲーム「うんコレ」をはじめとした様々なプロダクトを世に生み出し続けている石井さんからは、「愛されるプロダクトの考え方」についてお話いただきました。クリエイティブにおいては、上位概念を決めることで戦略の決定が容易になります。ビジョン、ゴール、環境分析、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングなどを決める重要性について語られました。
 連続起業家・エンジニアとして、ニコニコ動画の周辺サービスの企画・開発などに携わられてきた木野瀬さんからは、「キービジュアルとクリエイティブジャンプ」についてお話いただきました。クリエイティブジャンプとは、クリエイティブの側面から観点やアイデアの飛躍を与えることで高い価値が生まれる行為のことです。デザイン、ストーリー、コピーライティング、画像素材の持つ力について、実例をもとに詳しく解説されました。

【まとめ】

 今回の定例会では、適切な課題設定とその解決策を明らかにすることを目的に、「課題・解決策フィット」に関する発表を行いました。また、プロダクト開発に関する講義を通して、愛されるプロダクトの要点について学びました。次回の第3回定例会までの1ヶ月間、5名の起業家たちはそれぞれの事業のキービジュアル作りに取り組みます。11月18日の最終成果発表会までに、どのような事業に磨き上げられるか楽しみですね。メンターや運営メンバーも全力でサポートしていきます!
 プログラムの様子は、こちらのサイト内で適宜配信してまいります。また、キャピタルメディカ・ベンチャーズのTwitterや、SHIPのTwitterでもプログラムの様子は配信していきますので合わせて御覧ください。
【文=河村由実子】